【ポケモンY】ワイと蛙のカロス放浪記 28話

28話:Grand Theft Pokemon


 

ミアレステーションに到着し、中に入るとそこには殺伐・・・とは言えないぐらい、
いつものミアレステーションの光景があった。
ココには居ないって事はホームか。

ホームの奥に行くと、そこにはハンサムとギャング達が居た。
どうやら、既に修羅場は始まっていたようだ。

男「ようようよう!オッサンよう!
  オレ等に喧嘩売るとかよ、マジ頭あったけー奴だな!」

ハンサム「ちょっと待ってくれないか!
     わたしはな、君達と喧嘩しに来た訳ではない!
     ただ、観光客から盗んだポケモンを返してほしいだけだ!」

女1「あー!うっせぇ!マジうっせえ!それが喧嘩売ってるんだって!
   返しなさいって言われてよ、ハイどうぞって言うぐらいなら、

   わざわざ盗むわけねえだろっ!」

正論すぎて何も言えないですね・・・。
必死になって逃げてる奴に向かって「止まれ!」と言われるのと同じ感じですわ。

女2「・・・ねぇオジサンさ。
   あんたハンサムって言うんでしょ?」

あら、ハンサムの事知ってるのか。

女2「ウチ等ミアレギャングはね、アンタの事いけ好かないのッ!
   アンタんとこで暮らすようになってマチエールさん
   全然ウチ等とツルんでくれなくなったしさッ!」

ハンサム「なんだと・・・」
男「そうよ!気にいらねえんだよ!
  だからよ、ポケモン盗んでアンタを誘き出したんだよっ!」

成程、コイツ等の言い分は大体理解出来たわ。
100%パリピ成分入ってますみたいな感じとは思えないぐらい策士だな。
いや、それよりもコイツ等とツルんでるマチエール何者だよ。

男「ようようよう!オッサン!!
  オレ等とポケモン勝負しろよ!
  アンタが勝てば盗んだポケモン返してやっからよ!
  でもよ、アンタが負けたらマチエールと関わるのやめてくれよな!!」

ハンサム「・・・それは出来ない」
女1「ちょっと怖気づいてんの?だっせー!マジだっせー!
   それともアンタ、いい年してポケモン一匹持ってないとか?」

ハンサム「ああ・・・そうだ・・・」
女2「ヒャハハハッ!!マジなのッ!?
   もういいって!出直してきなって!!」

ハンサム「くっ・・・話し合いにならん・・・。
     ここは出直すしかないか・・・」

そう言ってハンサムは後ろを振り向いた。
やぁ中年探偵。こんにちは。

ハンサム「!!にちはクン!
     ハハハ・・・情けない姿を見られたようだな。
     彼等の言うようにこのハンサム、ポケモンを連れていないんだ・・・。
     これではレディのポケモンを取り返すことも出来ん・・・」

男「あん?なんだ?テメーはよ?テメー、オッサンのツレか?
  だったらオッサンの変わりにオレ等とポケモン勝負するか?
  オレ等に勝ったらポケモン返してやっからよ!」

良いんですね?本当に私と勝負挑んでも大丈夫なんですね?
手持ちの回復は済みましたか?ポケモンのコンディションはバッチリですか?
勝利の女神に祈りを捧げましたか?全ての準備は整った?
よし、ぬとねの区別が付かないぐらいに全員の有り金全て溶かしてやる。

と言うわけで3人とも撃破しました。
それにしても、彼等とのバトル前に一つ言葉を交わしたが、
それを聞くと、マチエールの為にポケモン勝負を挑んでいるようにも見えた。
やっぱコイツ等とマチエールは友達関係なんだろうか。
最後にバトルした男も「俺達はマチエールが必要」だとか言ってたし。

男「くっそ・・・ムカつく奴だ・・・こうなったら・・・」

諦めの悪い男がそう攻め込んでくる前に、後ろからマチエールがやってきた。

マチエール「・・・もうやめなよ」
ハンサム「マチエール!!」
マチエール「だからね、もうこんな事やめてって。
      盗んだボール返してあげてよ」

男「うっ、うっせぇ!マチエール!!
  お前がミアレギャングのギャング活動にこねーのが悪いんじゃねぇかよ!
  チームのヘッドのお前がこねぇで俺達だけ集まったってよ、

  寂しくて虚しいんだよ!!
  オッサン共とツルみやがって!俺達の事見捨てるつもりか!」

マチエール本当に何者だよ(驚愕)

マチエール「もお・・・だから勝手にギャングの仲間にしないでって言ってるのに・・・。
      ヘッドとか言われてもあたし困っちゃうよ・・・。
      あんまりしつこいとあたし、また怒っちゃうかもだよ・・・」

男「イっ、イヤイヤイヤイヤ・・・。
  分かった!分かったよ!!ヘッドにならなくても良いよ!!
  ただ、オマエとツルめなくて寂しかったのはマジなんだ!!
  盗んだモンスターボールだって返すから勘弁してくれって!」

マチエール「うん、分かったよ。許してあげる。
      けど、ボール盗んだオバサン・・・。
      それにハンサムのおじさんに御免なさいって謝って!」

男「ウス!
  失礼な口きいて、どうもすんませんでした!!」

ハンサム「あっ、ああ・・・構わんぞ。
     ボールも返ってくるなら大目にみよう」

見逃して良いのか。
まぁ、ギャングリーダーのマチエール(本人は否定的)が居るなら
大丈夫そうだと思うが・・・。

ハンサム「・・・一件落着か。
     では、にちはクン!マチエール!
      ハンサムハウスに帰るとしよう!」

マチエール「うん!」
ハンサム「・・・そうだ。
     ちょっと待ってくれ!忘れるところだった!」

ハンサムはミアレギャング達の方を向き、そして言葉を発した

ハンサム「おい!若者達!!」
男「・・・ハイ?」
ハンサム「君達はマチエールと仲良くしたいと思ってるんだな?」
男「えっ・・・?そりゃ勿論・・・」
ハンサム「ワタシは君達のような悪事を働く連中は決して許す事は出来ん・・・。
     ましてトレーナーの大切なパートナーであるポケモンを

     盗むなどと言う最低の行為などもっての他だ・・・。
     ・・・だが、ワタシは信じている・・・。いや、知っているんだ・・・。
     どんな人間もポケモンのように進化する事が出来ると」

カモネギ「お前それ、俺でも同じ事言えんの?」

デリバード「せやな」

ラブカス「せやせや」

OK、今は黙っとけ不遇無進化3トリオ。

ハンサム「だから・・・君達がもう二度と悪事を働かないと約束するなら、
     何時でもハンサムハウスに来たまえ。
     マチエールの友人として大歓迎しよう!」

マチエール「・・・ハンサムおじさん」
男「・・・ハンサムのおっさん」

これは器の大きいカッコイイ大人ですわ・・・。
誰だよ、こんな素敵な御方を無能中年探偵と貶した不届き者は(手の平クルー)

ハンサム「では帰ろうか!我等がハンサムハウスへ!」

 

そんな訳で、ギャング達に盗んだポケモンをオバサンに返して貰った後、
私達はハンサムハウスに戻った。

マチエール「ハンサムおじさん・・・。さっきは御免なさい・・・。
      あのオバサンがね、おじさんの悪口言ったのが許せなくて・・・」

ハンサム「分かってくれれば良いんだ。
     それにしてもマチエール!
     お前がギャングのメンバーなんて蓮っ葉な少女だったとは、
     正直驚きだったぞ!」

マチエール「もー!おじさんたら!あたし、ギャングじゃないよー!
      前にね、ちょっとあの子達と喧嘩になった事があったの!
      それでね、喧嘩が終わったら急に
     『ヘッドになってくれ!』って言われただけだもん・・・」

正直、私も吃驚よ。
ってかアイツ等と喧嘩してよく生きてるなマチエール
その時、噂のギャングメンバーの男が訪れた。

男「・・・可愛いなりしてるくせに、マジ強いんですぜマチエールは。
  ハンサムの"おじき"に、にちはさん」

マジかよ。マチエール何者だよ(3回目)

ハンサム「おお!ギャングの少年!さっそく遊びに来たのか?
     ・・・しかし一体なんだ?その"おじき"と言うのは」

男「まあ、んなこといいじゃないすか!
  んな事よりも、おじきに聞いて欲しい事あるんすよ!
  俺達、ミアレギャングのメンバー、たった今から進化します!」

テレテレ!テッテッテッテテッテッテッテーテッテッテッテテッテッテッテー

男「つまんねえ悪さなんかやめて、バイト探す事にしました!
  なんでこれからもマチエールとダチ公で居させて下さい!」

おめでとう! ミアレギャングたちは フリーターに しんかした!

マチエール「・・・」
ハンサム「おお!そうか!
     それはメガシンカの如き、素晴しい決断だ!
     そうだ!人間たるもの、労働に汗してなんぼ!
     働かざるして食うべからず!働ける若者は働かねばいかん!」

その言葉をPCの前でずっと居座って働かない傲慢な若者にも言ってやりなされ。
バイトかぁ・・・今お勧めなのは『すき屋』かな。
あそこは凄いよ。飲食業なのに生命に関わるスリリングな仕事が出来るからね。
なお、それを見込んだ給料は全く期待出来ない模様。

男「んじゃ、そういう事で!!またな!マチエール!!」

そう言うと、ギャングの男は去っていった。
この様子ならほっといても悪さもしないだろう。

マチエール「・・・ねぇ、ハンサムおじさん」
ハンサム「ん?どうした?マチエール?」
マチエール「ねえ、ハンサムおじさん・・・。
      働ける若者は働かないとダメなんでしょ?
      でもあたし、なんにもしてない・・・。
      ・・・前におじさんはあたしに助手だって言ってくれたよね。
      だけどあたし、なんにもお仕事してないよ・・・。
      毎日おじさんにお勉強教えて貰ってるだけ・・・。
      そんななのに良いの?ココに居ても良いの?」

ハンサム「心配するなマチエール。
     お前はココに来てからいつも勉強しているだろう?
     勉強もまた若者の大切な仕事なんだぞ!」

せやで。
三角関数をロクに勉強せずに、
後にそれに関わる仕事をするようになって後悔しているアホな若者が居るからね。

マチエール「でも・・・いつもハンサムハウスに居るけど、
      ぜーんぜんお客さん来ない・・・。
      それでおじさんのお仕事は大丈夫・・・?
      さっきだってオバサンにお礼を受け取ってください

      って言うのに貰わなかったし・・・。
      ・・・ハンサムおじさん、あたしともこおがココに居てお金大丈夫なの・・・?」

大丈夫大丈夫。銀行(シャドー)に無尽蔵のお金(トレーナーのお金)を貯金して、
かつ手持ちに200万溜まってるキチガイトレーナーが君達の目の前に居るからね。

ハンサム「そっ、そんな事は心配するな!
     何より、このハンサムには蓄えと言うものがある!
     その貯金額たるやシンオウにそびえるテンガン山の如しだ!
     おっと!テンガン山に例えてもマチエールには分からんか?
     ハッ・・・ハハハッ!
     まぁ、とにかくだ!お金の事を心配するより、

     わたしの助手として活躍する為、しっかり勉強だ!」

さて、私がココに居ては二人の邪魔になると思うし、
ハンサムハウスから出るとするかな。

 


 

ハンサムハウスにまた静かな光景が戻った。
だが、そこに居るのは事務所を立ち上げた探偵ではなく、
居候している少女ポケモンだった。

マチエール「・・・ねぇ、もこお」
もこお「ふんにゃ~?」
マチエール「・・・さっきハンサムおじさんは心配するなって言ってたね。
      ・・・でも、このままおじさんに甘えてちゃダメだと思うの。
      タダでココに住ませて貰って、ご飯だって食べさせて貰って」

もこお「ふんにゃ ふんにゃ」
マチエール「だからね、あたし・・・。
      なんかしなくちゃって思う」

もこお「ふんにゃにゃ!」
マチエール「あたし、おじさんのお陰で字が読めるようになったでしょ。
      この前お散歩した時、
      バイト募集って書いてある貼り紙見つけたんだ」

もこお「ふんにゃ?」
マチエール「誰でも出来る簡単なお仕事って書いてあったから。
      あたしにでも出来るかもしれないよね。
      ・・・だから、そこに行ってバイトさせて下さい!
      ってお願いに行こうと思うの。
      ね、どうかな?もこお?」

もこお「ふんにゃにゃ~ん♪」
マチエール「ヘヘヘ・・・そっか」

こうして少女もまた、新たな決意を胸に刻んだ。
だが、その事がきっかけで、
一波乱が起きる事をまだ少女は知る由もなかった・・・。

 

次回に続く

*ハンサムイベント終了まで手持ちポケモンの戦果と捕まえたポケモンとデータは省略します。

 

にちは

ピカチュウをこよなく愛する社会電気鼠。 ピカチュウも良いけど、フォッコとサンゴにゃんもええぞ!

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